市販のアルカリカラー剤も、今は種類が豊富です。
お客様で、セルフカラーで白髪を染めている方もいますが、色ムラになってしまったり、ダメージする方がいらっしゃいます。
アルカリカラーが、あまりわかっていないけれど、使っていると感じます。
そんな方に、アルカリカラーを使用する前に、理解してほしい事を、まとめてみました。
セルフカラーでよく見かける失敗
市販のアルカリカラーを使って、セルフカラーしたお客様から、修正してほしいと言われるのは、新生毛の白髪の部分の染まりが悪く、繰り返しカラーをしている既染部に、染料がしっかり定着し暗くなってしまったり、根元と毛先のの色味が、合っていない失敗です。
美容室でもカラーをしたことのない健康毛を染めるよりも修正は、むつかしい場合もあります。
アルカリカラーの成分
何故、色ムラやダメージしてしまうのか?、成分をザックリとでも、わかっていたほうがいいと思います。
アルカリカラーは、使用する直前に1剤と2剤を混ぜ合わせて、髪に塗布するカラー剤です。
1剤、2剤の成分です。
★ 1剤成分
①酸化染料
(パラフェニレンジアミンを含みます。)
②アルカリ成分
アンモニアなど
③界面活性剤
成分をなじませる
★ 2剤成分
・過酸化水素という酸化剤
毛髪を脱色(ブリーチ)し、1剤の染料を発色
させます。
*1剤と2剤を混ぜると、酸化して発色します。
市販のカラー剤の1箱に入っている薬剤は、1剤の色味も1種類で、2剤の過酸化水素が6%です。
太く染まりにくい丈夫な髪も、染まるように考え、作られていると思われます。
そのため、新生毛と繰り返しカラーをしている既染部も、同じカラー剤で染める事になります。
それぞれ1種類の1剤と2剤だけでは、髪の状態に合った微調整ができません。結果、ダメージしてり、色ムラになってしまいます。
1剤と2剤の 懸念されるダメージ
*1剤
アルカリ成分が含まれていて、キューティクルを膨潤させて開きます。
キューティクルを、膨潤させて開くので、髪の内部のタンパク質が流れやすくなります。
繰り返し、セルフカラーをされている方の、毛先か細くなっていくのは、1回開いて閉じたキューティクルの隙間から、髪の内部のタンパク質が、流れていくからです。
明るくするほど、染料よりもアルカリの濃度が強くなり、アルカリの濃度が濃いほど、ダメージが懸念されます。
*2剤
明るくするほど、過酸化水素の濃度が濃くなります。
ハイトーンカラーにするほどダメージするのは、メラニン色素がより強く脱色されるためです。
頭皮のトラブル
*1剤
ファッションシェードは、染料がアルカリよりも少くなり、グレーシェードは、染料がアルカリよりも、多くなります。
染料を濃くしなければ、白髪が染まらないため、グレーシェードは、ファッションシェードよりも、染料が多くなります。
染料が多くなるため、グレーシェードに移行すると、頭皮が痒くなる方がいます。
*2剤
ハイトーンカラーにするほど、過酸化水素の濃度が濃くなり、ブリーチ力も強くなります。
そのため、ハイトーンカラーにするほど、頭皮にしみることがあります。
★繰り返しのカラーをするのならば、髪の状態に合ったホームケアも必要です。
まとめ
前回、アルカリカラーをしている部分は、褪色していなければ、新生毛のみ染めるリタッチて、いい場合もあります。
美容室では、既染部が褪色していれば、過酸化水素の濃度を減力し、リタッチ部分と、色味がなじむように、1剤を色味と明度を考えて選択します。
既染部は、前処理剤でダメージを抑えられます。
市販のアルカリカラーで染めるのならば、パートの部分とフェイスラインの新生毛のみにしたほうが、失敗も少ないと思います。
市販のカラー材については、詳しくはこちらの記事をご覧ください。